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yamachanのメモ

日々の雑感や文献のメモ等

今年の〇冊

雑感

今年の〇冊というものを書くにも、今年自分が購入した本のメモをちゃんとしていなかったし、今年購入したものが今年出版されたものかもよくわかっていない。だから、とりあえず、手元にあった本で、今年出版されたもので購入し、かつ、少しでも目を通しているものを紹介。

まずは、ジャック・デリダ『哲学への権利2』。

哲学への権利

哲学への権利

『哲学への権利1』が出版されたのは昨年の12月だから、約1年後に『哲学への権利2』が出版されたことになる。脱構築研究会とドゥルーズ科研との共同開催でのワークショップ「ドゥルーズデリダ」でも、訳者の西山雄二氏が言っていたように、「理論と実践が集約された」一冊。本書で示されている「理論と実践」の思想を、我々がどのように引き継いでいくかを、本書を通じて考えていきたい。

デリダ関連とも言えるものとしては、エトムント・フッサール形式論理学と超越論的論理学』の翻訳が出版されたことは嬉しかった。

形式論理学と超越論的論理学

形式論理学と超越論的論理学

幾何学の起源』や『フッサール哲学における発生の問題』を読むにあたり、本書は絶対に読んでおきたい一冊。本書が出版されたのは1月か…。月日が経つのは早い。

哲学・思想系では、國分功一郎監修『ジル・ドゥルーズの「アベセデール」』。

映像を通じて哲学・思想を学ぶ楽しさ、『ジル・ドゥルーズの「アベセデール」』はそれを示してくれる。國分功一郎氏の解説と、國分浩一郎×千葉雅也「対談「アベセデール」の地図を作成する」も勉強になる。

また、印象的だったのは、『ニュクス』の出版。

nyx ニュクス

nyx ニュクス

nyx(ニュクス) 第2号

nyx(ニュクス) 第2号

  • 作者: マルクス・ガブリエル,浅沼光樹,阿部ふく子,池松辰男,大河内泰樹,加藤紫苑,城戸淳,桑原俊介,下田和宣,多田圭介,中川明才,中島新,山田有希子,伊澤高志,佐々木雄大,坂東洋介,宮野真生子,村田右富実,山本芳久,三重野清顕
  • 出版社/メーカー: 堀之内出版
  • 発売日: 2015/12/10
  • メディア: 単行本
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特に、第2号の「第一特集 ドイツ観念論と理性の復権」は大変興味深い内容で、勉強になる。今後の出版も楽しみ。

あと、最近読み始めたもので、すごく刺激的なのが、ドゥニ・オリエ『ジョルジュ・バタイユの反建築』。

ジョルジュ・バタイユの反建築―コンコルド広場占拠

ジョルジュ・バタイユの反建築―コンコルド広場占拠

  • 作者: ドゥニオリエ,Denis Hollier,岩野卓司,石川学,神田浩一,大西雅一郎,福島勲,丸山真幸,長井文
  • 出版社/メーカー: 水声社
  • 発売日: 2015/09
  • メディア: 単行本
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バタイユについて詳しくは知らないけど、本書はとても面白い。バタイユについては、読書する準備だけはできているから、時間をつくってちゃんと勉強しよう。

今年で注目すべきものは、いわゆるSEALDs現象だろう。その点で、高橋源一郎×SEALDs『民主主義ってなんだ?』、SEALDs『民主主義ってこれだ!』は興味深い本。

民主主義ってなんだ?

民主主義ってなんだ?

SEALDs 民主主義ってこれだ!

SEALDs 民主主義ってこれだ!

SEALDsそのものに関心はないけど、一般の人だけではなく、政治家や学者、さらには芸能人やミュージシャンが、SEALDsの出現に「希望」を見出したことは興味深い現象。SEALDs関連本は、「2015年」の記録として、購入しておいてもいいだろう。

政治関連では、西田亮介『メディアと自民党』が勉強になった。

メディアと自民党 (角川新書)

メディアと自民党 (角川新書)

今後、メディアと政治を語るうえでの必読本となるであろう一冊。西田亮介氏が取っている政治・行政との「距離感」は重要だと思う。

最後に、今年は「批評」という営みにおいて、注目すべき書籍が出版された。東浩紀編『ゲンロン1 現代日本の批評』と、大澤聡『批評メディア論』だ。

ゲンロン1 現代日本の批評

ゲンロン1 現代日本の批評

批評メディア論――戦前期日本の論壇と文壇

批評メディア論――戦前期日本の論壇と文壇

批評の過去・現在・未来について考えることの快楽を、これらの書籍を通じて味わうことができる。批評について考えることは、冒頭で紹介したデリダ『哲学への権利』にも通じる。 

とりあえずはこんな感じかな。来年も素敵な本との出会い、本を通じて素敵な出会いがあればいいな、と。