法学
本論文では、ジョン・ロールズ、ロナルド・ドゥオーキン、ジョセフ・ラズに依拠して、リベラリズムと卓越主義の関係が論じられている。 ロールズの政治的リベラリズムは「民主的社会に現存する重複的合意」に由来するものであり、包括的な善き生の教説には踏…
批判の標的となっているはリベラリズムは批判しやすいように単純化・戯画化された「ダミー」であり、「生身のリベラリズム」は「内部に分裂・緊張・葛藤を抱え、多様な方向への自己変容のポテンシャルを内包している」(10)と、井上達夫氏は指摘する。そし…
井上達夫氏は、リベラリズムの歴史的源泉は「人間が理性によって因習や偏見から自己を解放する」啓蒙と、「宗教観や価値観が違っても共存の可能性を探る」寛容であると指摘している(74)。そして、「その哲学的基礎は単なる自由でなく、「他者に対する公正…