2021-11-01から1ヶ月間の記事一覧
「脱成長コミュニズムという妖怪が日本を闊歩している」(144)-このように語る著者は、斎藤幸平『人新世の「資本論」』が資本主義後の明確なビジョンを示したことを評価しつつも、「問題は脱成長コミュニズムが本当に資本主義に代わりうる選択肢なのか」(…
本書は「私物化」をキーワードに、民主主義の理念を明らかにし、代表制民主主義が機能不全に陥っていることを論じている。著者によると、現代の私物化は「社会の私物化」と「政治の私物化」という二つの領域で進行している。より具体的には「新自由主義によ…
元自治体職員で地域情報化アドバイザーとして自治体の情報化に携わってきた髙橋邦夫さんが、「自治体DX推進のヒント」(ⅱ)を語っている。「はじめに」で指摘しているように、「デジタル化に則した働き方に変えるためには、規則や要綱の改正とともに、職員の…
シュンペーター、ラクラウ、そしてシュトラウス-この三者を論じることで見えてくるものは何か。それは、本書の帯にも書かれている「非時間性=「革命」の水脈」である。 著者は、シュンペーターの「イノベーション」「アントレプレナー」、ラクラウの「ラデ…
「みんなたこつぼのなかにいる」(30)-著者のこの言葉にうなずかざるを得ないという人も少なくないだろう。この「「分担」による「分断」」(131)を解消し、「一つの目的のために一緒に物事をする」という「連携」(131)が、今の公務員には必要とされて…
この時期になると、当初予算の要求に加え、国の経済対策としての補正予算にあわせた、自治体での補正予算編成事務が生じてくる。ここでの補正予算とは、いわゆる「15か月予算」のことであり、「予算の前倒し」としても表現される。 財政部局の立場としては、…