yamachanのメモ

日々の雑感や文献のメモ等

今年の5冊+α

2016年も終わろうとしている(けど仕事は終わらない…)。今年も多くの分野の本から多くのことを学んだ。そのなかでも特に印象に残っている5冊(順不同)。 ①齋藤元紀・澤田直・渡名喜庸哲・西山雄二編『終わりなきデリダ』 年末に出版されたデリダ本。デリダ…

抵抗の精神について

小泉信三『平生の心がけ』を読んでいて、興味深い箇所を発見。 平生の心がけ (講談社学術文庫) 作者: 小泉信三 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 1988/11/07 メディア: 文庫 クリック: 6回 この商品を含むブログ (7件) を見る 本当にその通りと思うところな…

10月と言えば…予算編成

10月になれば、おそらくそのうち予算編成方針の通知ががあって、予算要求作業が本格化する。それに向けて、昨年の予算要求時期には出版されていなかった、吉田博・小島卓弥『予算要求の実務-実践から新たな仕組みづくりまで』を読んだ。 自治体 予算要求の…

再帰化する社会でデモクラシーを擁護すること

宇野重規・田村哲樹・山崎望『デモクラシーの擁護-再帰化する現代社会で』の「共同綱領-デモクラシーの擁護に向けて」を読んだ。 デモクラシーの擁護 ―再帰化する現代社会で― 作者: 宇野重規,田村哲樹,山崎望 出版社/メーカー: ナカニシヤ出版 発売日: 201…

民主主義と偶有性

大澤真幸『現実の向こう』の第1章の中にある「民主主義はどういう政治制度か」の箇所をメモ。 大澤は民主主義の特徴を「どのような敵対関係をも-変形させた上で-受け容れるところ」にあると指摘し、その例としてエルネスト・ラクラウとシャンタル・ムフの…

脱構築と政治的実践、そして否定神学的共同体

東浩紀『存在論的、郵便的』を再読したところ、今の自分にとって大変興味深い箇所があったのでメモ。 存在論的、郵便的―ジャック・デリダについて 作者: 東浩紀 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1998/10 メディア: 単行本 購入: 17人 クリック: 173回 この…

湯浅誠「社会運動の立ち位置」を読む

久しぶりに、湯浅誠「社会運動の立ち位置-議会制民主主義の危機において」(『世界2012.3月号』所収』を読んだ。本論文は、社会運動論としてだけではなく、「政治」そのものを考える上でも非常に重要。今回再読して注目したのが「固定化」「瞬間」という概…

丸山眞男「政治嫌悪・無関心と独裁政治」を読む

昨日に引き続き、丸山眞男を読む。今日は「政治嫌悪・無関心と独裁政治」。 第一巻 1933―1949 (丸山眞男集 別集) 作者: 東京女子大学丸山眞男文庫 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2014/12/26 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (3件) を見る 本論考…

丸山眞男「民主主義政治と制度」を読む

民主主義について整理するために、丸山眞男「民主主義政治と制度」(『丸山眞男集別集第一巻』所収)を読んだ。 第一巻 1933―1949 (丸山眞男集 別集) 作者: 東京女子大学丸山眞男文庫 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2014/12/26 メディア: 単行本 この商…

張一兵『レーニンへ帰れ』をとりあえず買ってみた

ほとんど読めていないヘーゲル『論理の学』を読み解くためにも、「特集 ヘーゲル大論理学(概念論刊行200年)」目当てで『情況2016年6=7月号』を購入したところ、「張一兵『レーニンへ帰れ』(書評特集:第1弾)」という特集を発見。寄川条路「レーニンを脱…

お買いもの『民主主義を直感するために』外

4月末の出版ラッシュ。 まずは、國分功一郎『民主主義を直感するために』。 民主主義を直感するために (犀の教室) 作者: 國分功一郎 出版社/メーカー: 晶文社 発売日: 2016/04/28 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る 佐藤優氏が絶…

お買いもの『日本の動物政策』外

しばらくブログから遠ざかっていた。そしてたまっていたお買いものメモ。 まずは、打越綾子『日本の動物政策』。 日本の動物政策 作者: 打越綾子 出版社/メーカー: ナカニシヤ出版 発売日: 2016/04/15 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る …

お買いもの『もっとも崇高なヒステリー者』外

久しぶりに大物を購入。スラヴォイ・ジジェク『もっとも崇高なヒステリー者-ラカンと読むヘーゲル』。 もっとも崇高なヒステリー者 ――ラカンと読むヘーゲル 作者: スラヴォイ・ジジェク,鈴木國文,古橋忠晃,菅原誠一 出版社/メーカー: みすず書房 発売日: 20…

お買いもの『底無き意志の系譜』外

購入していた本のメモ。 板橋勇仁『底無き意志の系譜-ショーペンハウアーと意志の否定の思想』。 底無き意志の系譜: ショーペンハウアーと意志の否定の思想 作者: 板橋勇仁 出版社/メーカー: 法政大学出版局 発売日: 2016/02/29 メディア: 単行本 この商品…

お買いもの『脱原発の哲学』外

興味深い本がたくさん出版されていて、その中から選ぶのが大変。 まずは、佐藤嘉幸/田口卓臣『脱原発の哲学』。 脱原発の哲学 作者: 佐藤嘉幸,田口卓臣 出版社/メーカー: 人文書院 発売日: 2016/02/25 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 僕は、脱…

「果たし得ていない約束」に対する責任

三島由紀夫『文化防衛論』を読んだ。 文化防衛論 (ちくま文庫) 作者: 三島由紀夫 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 2006/11 メディア: 文庫 購入: 3人 クリック: 15回 この商品を含むブログ (31件) を見る 本書には、「果たし得ていない約束-私の中の二十…

お買いもの『リアル・デモクラシー』外

最近はバタバタしていて、色々とさぼり気味。そして、疲れてくると考えなくてよい不安や悩みが襲ってくる。いや、疲れに甘えるからこそ、そういうものに囚われてしまうのかも…。 とりあえず、購入していた本をメモ。 まずは、宮本太郎・山口二郎編『リアル・…

お買いもの『推論主義序説』外

本屋に行くと、「よみがえるヘーゲル!」という文字が飛び込んできた。それは、ロバート・ブランダム『推論主義序説』。 推論主義序説 (現代哲学への招待 Great Works) 作者: ロバート・ブランダム,丹治信春,斎藤浩文 出版社/メーカー: 春秋社 発売日: 2016/…

ヘーゲルの「孔」について

ヘーゲル『精神現象学』で「有孔態」という概念が出てきた(平凡社ライブラリー版165)。樫山欽四郎訳では、「素材のどれにもこれにも孔があって相互に浸透しうること。『論理学』の一の一二一」(同)という訳者による補足もある。この概念は、ヘーゲル独自…

お買いもの『有限性の後で』外

前に買っておいた本をメモ。まずは、カンタン・メイヤスー『有限性の後で-偶然性の必然性についての試論』。 有限性の後で: 偶然性の必然性についての試論 作者: カンタンメイヤスー,Quentin Meillassoux,千葉雅也,大橋完太郎,星野太 出版社/メーカー: 人文…

政治学者という存在について

僕は、学部生の時は社会学専攻だったけど、政治学の講義も結構受講したし、政治学関連の本も大量に購入し、大量に読んでいる。それくらい政治学という学問が好きだ。 だからこそ、権丈善一氏が『年金、民主主義、経済学-再分配政策の政治経済学Ⅶ』で次のよ…

読書会メモとお買いもの

今日は、牧野雅彦『精読アレント『全体主義の起源』』の読書会に参加。 精読 アレント『全体主義の起源』 (講談社選書メチエ) 作者: 牧野雅彦 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2015/08/11 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (3件) を…

森元斎×酒井隆史のトークイベント

1月16日にジュンク堂難波店で開催された、森元斎『具体性の哲学』刊行記念トークイベントに行ってきた。今回、このイベントに参加した理由は、ホワイトヘッドに関心があるからではなく、酒井隆史氏が対談者であったからだ。学生時代に、『自由論-〔現在性の…

お買いもの『市民的自由主義の復権』外

しばらくの間ブログから離れていたけど、本は何冊か購入していたので、忘れないうちにメモ。 まず、小山裕『市民的自由主義の復権-シュミットからルーマンへ』 。 市民的自由主義の復権: シュミットからルーマンへ 作者: 小山裕 出版社/メーカー: 勁草書房 …

ブラック・ジャックの「カケ」について

『ブラック・ジャック』に次のようなシーンがある。 BJ なぜそうやると助かるのか私にもわからないのだが……。だが私は、アフリカで5人の獅子面患者を手術したことがあります。この方法で三人はなおり、二人は死んだ! 医者 すると…カケだな? BJ まあカ…

お買いもの『リップヴァンウィンクルの花嫁』外

今日は神戸に出張。出張の帰りに本屋へ立ち寄って購入した本。 まずは、岩井俊二『リップヴァンウィンクルの花嫁』。 リップヴァンウィンクルの花嫁 作者: 岩井俊二 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2015/12/04 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (2…

お買いもの『隠喩としての建築』外

今日は、市内で外食した帰りに、ブックオフに立ち寄る。そこで、めずらしい本を見つけたので購入。その本は、柄谷行人『隠喩としての建築』。 隠喩としての建築 (講談社学術文庫) 作者: 柄谷行人 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 1989/03 メディア: 文庫 購…

隠れた真実への探求ー『ゼロ・トゥ・ワン』を読む

仕事でもやもやしたことがあった時は、ビジネス書を読む。今日読んだのは、昔購入していた、ピーター・ティール『ゼロ・トゥ・ワンー君はゼロから何を生み出せるか』。 ゼロ・トゥ・ワン―君はゼロから何を生み出せるか 作者: ピーター・ティール,ブレイク・…

お買いもの『ラインホルト哲学研究序説』外

年末年始にも購入した本をメモ。まずは、田端信廣『ラインホルト哲学研究序説』。 ラインホルト哲学研究序説 作者: 田端信廣 出版社/メーカー: 萌書房 発売日: 2015/10 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 以前から気になっていたこの本、高知県の…

お買いもの『現代思想 ポスト現代思想』外

今日は、(おそらく)今年最後のお買いもの。最後ということで、長時間本屋に滞在して、いろいろとパラパラした結果、何冊か購入。 まずは『現代思想2016年1月号 特集 ポスト現代思想』。 現代思想 2016年1月号 特集=ポスト現代思想 (青土社) 作者: 千葉雅也…